ミュージカル映画の中には、アニメ映画も多いですよね。もとは子供たちのために作られた映画でも、そのスケールは、たかがアニメとはいえないほどのスケールとストーリーが展開され、流れる音楽も心に響きます。

その中でも、『アナと雪の女王』は圧倒的な人気を誇り、公開当時は記録的な動員数を打ち立て、数々の記録を更新、リピーターも続出しました。そのあまりの人気ぶりに、映画を観ながら観客も一緒になって歌うバージョンが上映されるなど、その話題は尽くことなく、『アナ雪』現象は瞬く間に日本中に広がりをみせました。

興行成績は、わずか公開128日目で国内歴代第3位、世界歴代第5位を獲得、アニメ映画としては全世界歴代第1位となりました。主題歌『レット・イット・ゴー』は、世界中でヒットし、アカデミー賞歌曲賞を受賞しました。日本でも女優松たか子さんの力強い歌唱力で、大ヒットしたのも記憶に新しいところです。

それはまるで一種の社会現象のようで、多くの人たちがこぞってCDやDVDを買い求め、やはり販売数においても記録を塗り替えるほどの大ヒットとなりました。

ディズニー映画史上初の二人のプリンセスが主人公となるWヒロイン作品でした。女の子のあこがれのプリンセスが一つの映画に二人も登場することで圧倒的に支持され、関連グッズも多数販売されました。

そして、魔法が使える者を魔女として悪のキャラクターとして定着していたイメージを覆したことも、この映画の評価されるところといえます。

物語の舞台は、架空の王国アレンデール。王女のエルサは生まれたときから、触ったものを凍らせたり、雪や氷をつくる魔法の力を持っていました。幼い姉妹のエルサとアナは、アナの魔法で部屋中を凍らせ遊ぶことが大好きです。

ある夜、エルサは魔法をコントロールできずに、アナにケガをさせてしまいます。そのためアナは意識不明に陥ってしまいます。国王は森の妖精トロールに救いを求め、無事助かるアナなのですが、エルサの魔法のことは記憶から消えてしまいました。

それからというもの、自分の魔法によって、だれも傷つけたくないエルサは部屋に引きこもる生活が始まるのです。しかし、その理由はアナには分からないまま、10年の歳月が流れます。

そしてある日、国王と王妃は、海難事故に遭い命を落としてしまいます。二人だけの肉親になってしまったエルサとアナでしたが、エルサはやはり部屋からは出てきません。

さらに3年後、エルサは成人し、女王として即位するための戴冠式に出席することになりますが、やはり魔法をコントロールすることができずに、周りから怪物といわれてしまい、雪深いノースマウンテンで一人で生きていくことを決意するのです。

アニメのストーリー展開も魅力ですが、やはり予告編で何度も流され、脳裏に刷り込まれた主題歌『レット・イット・ゴー』と、エルサの魔法によって作り上がっていく氷の城のシーンの影響は非常に大きかったといえます。